2005年10月24日。
いつものように仕事から帰り、PCの電源を入れ、またいつものようにメールチェックをする。
 どれ、今日もXZ−パラの投稿あるかなぁ?
ふんふん今日はまだ無いな。どれ、ヤフオクで入札してる革ツナギは値段が上がってるかな?そこへ
「ペコッ・・・」メールの着信音(XPのチャイムって変な音。。。昔のW98系の着信音が懐かしい)。
 おぉ、パラからの投稿やどれどれ・・。

「話は変わりまして、XZ550Dがオークションに出品されました。
ふぁるさん、急いでアクセスしてください。希望価格50,000円です。
 
まだ、だれも入札していませんよ。ふぁるさんのために出品されたようなものです。
もし、落札して必要でない外装品があれば譲ってください。(勝手に希望しているのですが。)
 
がんばってくださいね〜」
う〜む・・・・。
 こ・・これは・・・出品者に問題有るけど(笑)(オオタさんごめん)
 この辺りの心の動きは牧場日記に詳しく出てるので割愛させて頂くが、とにかく降って湧いた話なので当惑したことは事実だ。
 「ええぃこの期に及んで何をモタモタしているのか」と30分後には希望価格で入札。即落札。
ヤフオクから送られてくるXZ550Dの落札通知を不思議な面持ちで眺めている自分が居た。
 
次の日曜日10月30日にはレンタカーを借り、京都に向かう私、荷台にはロープと手袋。心の中にはかの「オオタ氏」と一戦交える心地よい緊張とXZ550に会えるという嬉しさ。そんな荷物をたくさん積んでいざ、出陣である。

 XZ−パラのオーナーからも「行きますよ〜」まっくさんからも「見せて貰いますわ!」の連絡があり、KRPにて現地集合と相成った。
車の渋滞は覚悟して早い目にレンタカーやさんを出発したのであるが完全に杞憂に終わり、この時期としては異様に空いた1号線を伏見に向かって走り続ける。もう、何も考えていない。XZ550の事しかアタマにない。
 伏見に近づいた時にまっくさんからメールがあり、「めっちゃ綺麗よXZ!」の文字が躍っている。近くのコンビニで心を落ち着かせていた私は勇躍KRPに向かった。そこに見たモノは。。
 
良い状態のXZ550。まっくさんと談笑するオオタ氏。
紛れもなく550はそこにあった。自分の物となるXZ550。手負いの龍のように少し元気無さそうではあるが、凄みがある。
 この辺り、さすがヤマハのこの頃のディレクションはうまい物がある。
 軽快さ、爽やかさを全面に出してるXZ400Dとは同じ車体とは思えない様なグラフィック。排気量は大きいのにこぢんまりと見せるモノトーンに赤のライン。
 アルファロメオやランチアのスポーツセダンの革製シートのようなちょっとキザではあるが大人の遊び心をくすぐって止まないアピアランス。
 紛れもない・・・550だ。

余談であるが、KRPのオオタ氏はネットで受ける印象とは全く別人であった。
腰も低く、バイクが好きな一人の青年である。自分もXZに乗ったことが有ったという話を懐かしそうに話し、私たちにコーヒーを勧め、店のワカモノにXZを私の軽トラックに積むように指示している。
 決して態度のでかい商売人ではない。増してや「変態」でもない。(失礼)
KRPの書き込みに多数有るように魅力のある人物であることも確かなのだ。
 
さて、軽トラックに“私の”XZを積み込んでくれたところにロープをかけているとXZサウンドが近づいてきた。ヒュ〜〜〜〜ゥゥゥゥンンダダダダンン。。。
「オォォ〜〜550やん!」挨拶もそこそこにXZを見つめるオーナーすずきさん。写真を一杯撮ってくれた。
この嬉しそうな表情はちょっと締まりがない(笑)。
横に居るのはパラダイスのメンバー、マックビーマー氏。
なんと、このKRPの近くにお住まいで、BMW−K1000RSは彼の愛車である。
 何度と無くXZを軽トラックに積み込んで、何度と無くロープをかけた覚えのある私なのだが、今回はロープかけを本当に緊張しながら行った。
 実はヤフオクに出ていたこのXZ550はそんなに良い状態に見えなかったから、「まぁ、レストアして、手入れする手間が丁度ええやろ。。」 とさえ思っていたのに、フタを開けてみると、まぁ、そこそこ綺麗。
 とにかく傷つけたり、これ以上状態を悪くしないように。。近距離やけど転倒したりしないように。。細心の注意を払ってロープをかける。
牧場前
 こうして牧場に到着したXZ550はとりあえず一度エンジンをかけてみようと、オーナーと固唾を飲んで見守る中、1,2度のクランキングであっさりかかったが、案の定キャブは詰まってるようだ。
例のごとくアイドリング時片肺で、回転を上げるとスムースに回る。
まぁ、エンジンがかかったと言うことで、不動ではないからレストアも案外早く済みそうだと言う感触はもった。
←早くもかかったエンジン!!

  KRPのオオタ氏にXZが有ればとにかくヤフオクに出品するなどと、ムリな約束をさせて(でも快諾してくれました)一刻も早く牧場に帰りたい気持ちでKRPを後にした。
 途中、3人で遅い昼食を食べ、まっくさんとはここで別れ、オーナー鈴木氏と2人で牧場へ向かって走る。 1号線〜阪神高速〜牧場とドキドキの輸送を終えて牧場についてほっと一息。
オーナーに降ろすのを手伝って頂いてようやくXZ550が自分の物になった現実に嬉しさもひとしおだった。
 思えば23年前、千葉で一度だけ一緒にツーリングしただけのXZ550。
 日本にそんなに何台も有る訳じゃないと思ってたのに・・自分がオーナーになるとは思いも寄らなかった。 

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2005年10月24日、一つの出会いがあった。
 1週間後、目の前にはXZ550の巨大な、且つ流麗なカウルがあった。